Observe

お金、モノ、人間の心とカラダ、自分自身、etc. 森羅万象を見つめる俯瞰的「観察日記」です。

祝婚歌

二人が睦まじくいるためには

愚かでいるほうがいい

立派すぎないほうがいい

立派すぎることは

長持ちしないことだと気付いているほうがいい

完璧をめざさないほうがいい

完璧なんて不自然なことだと

うそぶいているほうがいい

二人のうちどちらかが

ふざけているほうがいい

ずっこけているほうがいい

互いに非難することがあっても

非難できる資格が自分にあったかどうか

あとで

疑わしくなるほうがいい

正しいことを言うときには

少しひかえめにするほうがいい

正しいことをいうときは

相手を傷つけやすいものだと

気付いているほうがいい

立派でありたいとか

正しくありたいとかいう

無理な緊張には

色目を使わず

ゆったり ゆたかに

光を浴びているほうがいい

健康で 風に吹かれながら

生きていることのなつかしさに

ふと 胸が熱くなる

そんな日があってもいい

そして

なぜ胸が熱くなるのか

黙っていても

二人にはわかるのであってほしい



吉野弘




私の今の状況をみて

両親から送られたPOSTCARDに

この詩が書いてありました


やはり自分の親だけに

私の欠点をよく知っています


詩を読んで

ズシンとくるものがありました


いかに控えめにいられるか


ビジネスでは常に虚勢を張っているので

家では立派に振舞わなくてもよいではないか

ズバッと指摘するのではなく

控えめに伝えればいいじゃないか


きっと俺は

仕事も家庭も

同じ目線で見てしまっていたのだ


ゆっくりゆっくり時間を掛ければ

いつかは伝わるはずなのだから


先を急いでしまった自分がいる


あとはいかに控えめに振舞うことができるかだ

二人がというのではなく

俺ができるかだ



父と母

素敵な詩を教えてくれて

どうもありがとう