人間の誰しもが無意識に抱いている「死への欲動」(タナトス)、は
「終わり」という意味での「死」へ向かっていくものではなく、
生まれる前の、「何も無かった過去」へ「戻ろう」とする欲動。
だから、
とある女性が、戻りたく無い過去(アル中の父親に苦しめられた)といったPTSDがあるにもかかわらず、
無意識にタナトス(過去へ戻る欲動)が働いてしまい、
アル中の父親にあれほど苦しめられたはずなのに、
その思い出したくない光景がフラッシュバック(過去へ戻らされる)されてしまったり、
あれほど嫌なはずのアル中の男性と結婚してしまう、という現象が起きる。
心の仕組みを知ることにより、心の病が消えることがあるので、
これはやはり、知らないより知っていたほうが良いのである。