朝早くチェックアウトし、
今夜宿泊する琴平の宿に先に荷物を預け、無料で自転車をレンタルし、
向かう途中の道のりは、いかにもの田舎の風景でとても気持ちよく、
ところどころで止まっては、菜の花畑を眺めたり、桜を眺めたりした。
いたる所に一面に田んぼが広がり、稲穂が見事に実っている。
もう収穫の時期か、と思ったが、まてよ、
こないだの能登半島の白米千枚田では、実ってなかったぞと思い、
道行く人に尋ねてみると、これは小麦だとのこと。
そうだよな、米の収穫は夏から秋頃だよなと思いつつ、
なるほど、先ほどからどこを歩いても視界に入ってきたこの小麦が、
うどんの正体なのだなと、とても納得した。
そして善通寺へ。
とても良い気を得られる場所でした。
その奥の院の御廟の屋根の葺き替え工事に寄付をした際に、
その御廟近くで育った樹齢400年余りの杉の霊木で作られた腕輪を
お守りとしてもらった。
そしてこの地は空海が生まれた地。
ここで育った松の霊木で作られた数に限りのある腕輪があり、
よし、死んだところと生まれたところの霊木を
いつも肌身離さず身に着けようと購入。
そして、戒壇めぐり。
壁に触れている左手の感覚だけで進む真っ暗闇。
いままで生きてきて経験をしたことのない真っ暗闇は、
本気で前後左右がわからなくなり、
宇宙空間に投げ出されたらこうなるのかなといった感覚を味わえ、
本当の「無」の空間。 良い経験になった。
その後は金蔵寺へ自転車を走らせ参拝し、
道後温泉の宿の番頭さんに教えてもらった金蔵寺近くの釜揚げうどん屋へ。
なんと衝撃、本日、木曜日、定休日。
私が残念そうに自転車にまたがり指を咥えながら、
テーブルに椅子が乗っかっているいかにも定休日な感じの店内を覗き込んでいると、
中から女将さんがでてきて、申し訳なさそうな顔で、私に謝る。
明日は何時から営業しているのか尋ね、
明日、もう一度来ると告げ、店を後にする。
もう、完全にうどんの気分なので、
宿へ向かう途中で見つけたうどん屋に入り、
ここで食べたしょっぱいぶっかけ肉うどんも、
なかなかの味だった。
宿にチェックインすると、そこにあったパンフレットにて
この街には温泉があることを知り、金刀比羅宮の麓の温泉に入りに行き、
夜の街を散歩し、
明日に備えて、早く眠ることにした。