私は地主エージェントですので、
借地人様に対して更新料を請求したりするのが仕事です。
今回の借地人様には
・更新料830万円。
・月額地代を坪@930円から@1,300円への値上げ。
を請求しました。
だいたいの借地人様が「法的には更新料は払う必要ない!」とか、
「地代が高い!」とか交渉してきますが、
今回の借地人様からは交渉入らず、素直に承諾して下さりました。
そしてこの借地人様は、
「土地を貸して下さって、地主様に感謝しています」
と、おっしゃって下さりました。
私は思いました。
「借地人の鑑である」と。
そうなんです、地主様に感謝すべきなのです。
東京23区内の普通住宅地における旧法借地権の平均地代は、
坪@1,075円です。
(日税不動産鑑定士会の調査研究データより/平成27年1月1日現在)
例えば50坪(165㎡)の土地の平均地代は、
坪@1,075円で月53,750円です。
50坪の土地を借りる賃料が月53,750円。
さてどうでしょう。
これが月極駐車場だった場合を考えてみましょう。
正方形の50坪の土地でしたら、12台分の駐車場がとれます。
1台の賃料が月額35,000円とすると、掛ける12台で月額420,000円です。
どうでしょう。
あなたが地主だった場合で考えてみましょう。
本来なら月420,000円の収入を得られる土地なのに、
借地として貸してしまっているが故に、月53,750円しか得られないのです。
どうでしょう。
誰が好き好んで借地として貸しますかね?
そうです、地主は、貸したくて貸してるんじゃないんです。
ご先祖様の時代から既に貸してしまっている土地なので借地人を追い出すことができず、
仕方なく貸しているのです。
本当は、返して欲しいんです。
裏を返すと、それだけ借地人はラッキーなのです。
本来なら月420,000円出さないと借りれない土地を、
月53,750円で借りれているということを、
どうか認識して欲しいと思います。
「地代が高い!」だなんて、
口が裂けても言えないはずですから、、、